FC2ブログ

二男の土産は中高生の頃と変わらない(幼いいとけないと感じるが・・)果たして分岐点に対峙できるか???

写真 (31)
オーストラリア土産のブーメランと鍋敷、マグカップ


写真 (30)
二男の北海道土産の見慣れたお菓子、
ヒグマ味噌ラーメンと白クマ塩ラーメンの絵柄が面白い

帰国したら夜は秋の虫がすだいて、蒸し暑さも程々にシノゲル。
もう、2013年の2/3が終わってしまいました。

時は流れ一か所に留まらない、同じ時間は2度とは訪れない。
自分は、今、残された人生の時間の最も若い瞬間を生きている。

10年15年のスパンで、人生の終着点を見据えて生きる年齢になりました。
ゆく夏と訪れる秋の気配に、自分人生の生き様をシェイクしたら、
比重軽い上層と真に必要な重い下層に別れまして、
「時は今でしょ!」と、分岐点を実感・・
スポンサーサイト



葛飾と青砥(あおと)

山田洋二監督の寅さん映画「男はつらいよ」は葛飾柴又が舞台ですが
江戸幕末の青砥の地名入りの白波(盗人)ものに
(成田空港からの帰り、京成押上線青砥駅を通過したので・・思いついて)

青砥草紙花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)―
弁天娘女男白波(べんてんむすめめおのしらなみ」


写真 (28)
上:浜松屋で額を傷つけられ怒る弁天小僧・市川海老蔵
下:男と見破られ肩肌脱いで啖呵を切る弁天小僧


「浜松屋」の場 女装した弁天小僧が武士の娘の嫁入支度と偽り店の品を盗みを働いたとみせかける,番頭が糾弾、算盤で娘の額を叩いて血が滲み、弁天が店をゆするが、奥の客の武士・実は一味の日本駄右衛門がわざと娘の正体男と見破り、弁天が振袖姿から片肌をぬぎ大あぐらをかいて
「知らざあ言って聞かせやしょう」と啖呵(たんか)を切る。

浜松屋の場での弁天の啖呵(見顕しの科白)

知らざあ言って 聞かせやしょう

浜の真砂と 五右衛門が 歌に残せし 盗人(ぬすっと)の

種は尽きねぇ 七里ヶ浜

その白浪の 夜働き 以前を言やぁ 江ノ島で
 
年季勤めの 児ヶ淵(ちごがふち)

江戸の百味講(ひゃくみ)の 蒔銭(まきせん)を 当てに小皿の 一文字

百が二百と 賽銭の くすね銭せぇ だんだんに

悪事はのぼる 上の宮(かみのみや)

岩本院で 講中の 枕捜しも 度重なり

お手長講と 札付きに とうとう島を 追い出され

それから若衆(わかしゅ)の 美人局(つつもたせ)

ここやかしこの 寺島で 小耳に聞いた 祖父(じい)さんの

似ぬ声色(こわいろ)で 小ゆすりかたり

名せぇ由縁(ゆかり)の 弁天小僧 菊之助たぁ 俺がことだ

青砥左衛門藤綱(あおとざえもんふじつな)という役人が、弁天小僧他5人の白波(盗人)を召し捕える話を「青砥草紙花紅彩画」

青砥藤綱の部分を端折った弁天小僧が主役の舞台を「弁天娘女男白波」という。
弁天の啖呵が聞かせどころ!

 河竹黙阿弥作 文久2年 江戸市村座初演

セミナー最終日の夜、そして今朝、帰国の途に

参加者は、ビジネスを拡げたい、中には、ゴールドコーストで事業を展開したいと云う意欲的な人もいる。忌憚なく心の深淵を掘り下げ、えぐりだすプログラムに、心に傷を負っている方は、周囲の大人の言動に幼少期傷ついた記憶を話されたり、また、再起を期す決意をする若者もいる。壊れたリレイションシップ
(恋愛関係)を修復した夫婦(カップル)もいた。

写真 (24)
セミナー休憩時の会場外での1コマ
セミナーは写真撮影禁止で残念ですが掲載できません・・

写真 (19)
セミナー最終日、夜、休憩時間に会場外で美女2人の友人をパシャリ・・

写真 (21)
7日間馴染んだ部屋も今夜でお別れ、ベッドに満載の荷物を整理


写真 (22)
プールを前に戸外での最終日の朝食をとる・パッションフルーツが美味・・

プールと木立の向こうがゴルフ場
朝食後に、1人果敢に背泳ぎ・横泳ぎ・バタフライと遊泳していたプール

写真 (23)
ゴールドコーストから成田行きの帰国のジェットスター11便

8月21日に出立、22日にサーファーズパラダイスで海を見て買い物して、
22日から28日迄6日間、缶詰になったセミナーも終了、最終日はカン徹で懇親会をしていたグループもありましたが、私は熟睡・・。
ジュエットスター11便は、程々に空席があり、連席2席の隣が空席で横になって仮眠をとれる。

原発事故と放射能汚染水問題は、海外メディアに厳しく批判されていて、
日本への旅行客は一寸少ない感じです。

夏休み8日目 セミナー6日目最終日

自分掘り起こし、新しい人生ストリー書きセミナーも最終日

アクティビティも多く、跳んだり踊ったり、大声出しながら、
身体の疲れを瞬時に取りながら進めるセミナーは自分を掘り起こし炙り出す。

アメリカ的とも言えるが随所に、
インドのマントラや太平洋の南の島の音楽が取り入れられている
心理学にも、東洋の神秘を
合理主義の行き着いた欧米人が寧ろ求めているのか??

日本には寝た子を起こすな・・という諺がありますが・・。

ツアー7日目

オーストラリアツアーの友人達と
ツアーの友人達、ホテル庭でピース

朝からセミナーで観光する時間は無いけど、
仲良くなった友人達と昼食後庭でピース

夏休み5日目

プールと木立の向こうがゴルフ場
部屋の窓からプールと木立が見えます

クリスさん
ツアーのサポーターのクリス岡崎氏
外岡さんと池松さんとクリス岡崎さん
友人とツアーサポーターの池松氏・岡崎氏

日本人講師の大森さん
ツアーサポーターの大森健己さん

23日初日の研修12時から深夜1時まで夕食はその後
24日9時半から深夜1時まで
25日は、朝10時から早い夕食を挟んで夜22時迄、セミナー早く終りましたが、宿題のレポートつき
26日、今日もよい天気です。研修前に、プールで一泳ぎしたいが・・

世情は、日本の放射能汚染水漏れを海外メディアが大きく報じて批判してます。

CNNテレビ「非常に深刻なニュース・技術的にも政治的にも解決が難しいので
      は・という専門家の意見」
ウォールストリートジャーナル「漏れている汚染水をコントロールできないと
      いう事が分り、問題が拡大している。」と厳しい論調。

夏休み3日目・・

写真
飛行機の窓から見えた夜明けの月が神秘的、海岸線建物がくっきりと見えます。

アボリジニ
ホテルのロビーの写真「開拓時代の開拓民一家」

アボリジニ2
「アポリジニの少年達」

アポリジニ3
「アポリジニの一家」

ホテルロビーの現住民族の写真です。

夏休み2日目・・

ショッピングセンター
夏休み2日目現地到着、
ショッピングセンターにて食料買出し、デフレの日本より幾分高めの値段か?

太平洋の海
サーファーの多い海ですが、まだ寒いので人影は少ない

goruhu丈のあるにわ
ゴルフ場のある庭を早朝1時間半歩く、庭は広々として池があちこちにある

プールでひと泳ぎ
朝食をとった後は庭のプールで一泳ぎ、
空気は肌寒いが水は温かいです。これから、お勉強・・

日本亜熱帯化??

今日から遅い夏休みをとります。
ブログもぼちぼち書いたり、お休みしたり致します。
曇り空で日差しも弱く、出かけるには都合良い日です。
ベランダに植えたゴーヤは枯れずに実を成らしている。

写真 (18)
この暑さでキュウリが枯れても、ゴーヤは生き生きと青い葉を茂らせています。
ということは、日本が、ますます亜熱帯化してきたと云うことか??

夏休み初日・・
ちゅーや ぬー っし あしぶが・・(今日は、なにをして遊ぶか)

岡本綺堂作  「鳥辺山心中」 「修善寺物語」

岡本綺堂は江戸幕府御家人の子に生まれ、新聞記者の傍ら作劇し、もと宇和島藩士の娘の吉原の芸妓を身受けして夫婦となる。江戸情緒溢れる描写は、現代でもファンが多い。
作品に「修善寺物語」「鳥辺山心中」「番長皿屋敷」「半七捕物帳」等。

新歌舞伎「鳥辺山心中」(とりべやましんじゅう)

写真 (17)
「鳥辺山心中」菊池半九郎・二代目市川左團次(さだんじ) 大正15年7月歌舞伎座
お染・二代目市川松蔦(しょうちょう) 2005年7月号「ほうおう」名優列伝より写真引用


将軍上洛の供で江戸から来た旗本・菊池半九郎は、勤めを終え江戸に戻らねばならない。好きあった遊女お染は別れるのは嫌だと云う。友人と酒席で話している処へ、意見をしにきた友人の弟と四条河原で決闘になり、死なせる。不祥事を死んで詫びようとする半九郎に共に死ぬとお染は云い、二人は鳥辺山で心中する。

あっさりとした筋で、「修善寺物語」の様な、夜叉王の打った頼家の面に死相が現われるという伏線や、母が都で殿上人につかえた故に気位が高く職人の境遇を嫌う姉娘・かつらが、頼家の嫡子・一幡(いちまん)を産み北条氏に館に火をかけられ母子共々焼け死んだ、比企氏の息女「若狭の局(わかさのつぼね)」を名乗り頼家の側近く仕えた其の晩に、修善寺の御所は鎌倉の北条の手勢に攻められ焼け落ちる、というメリハリあるドラマ性は見当たらない。頼朝の外戚・北条氏は、頼家の外戚・比企氏の乱の後も御家人を殲滅し続けて、1213年和田合戦で侍所別当・和田義盛(わだのよしもり)を倒し、執権政治を盤石にする。

稚魚の会発表会

国立劇場研修生が2年の課程を終えて技芸を発表する機会が例年8月にあります。

写真 (15)


今年(本日19日)の演目は 楽しみな舞踊は3演目で

雛鶴三番叟(ひなづるさんばんそう)めでたい踊りの定番
   翁と千斎(せんざい)と三番叟が踊る、3者とも女形。
団子売り 坂東三津五郎が監修 団子売りの杵造(きねぞう)とお福の夫婦の
   お亀とヒョットコの面をつけた賑やかなおどけた踊りが楽しい。
俄獅子(にわかじし) 吉原仲の町を背景に、芸者や鳶が粋に賑やかに踊る。

芝居は
修善寺物語 岡本綺堂作の新歌舞伎・修善寺に幽閉された源頼家の面を、面作師の夜叉王が打つと死相が現われる。頼家はその面を携え、側に置くために連れ帰った夜叉王の姉娘・かつらと二人、物陰に潜んだ刺客、北条時政の臣・金窪行親(かなくぼゆきちか)に討たれる。終始、ドキドキする雰囲気がある。

双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)・引窓(ひきまど)
双蝶々は、相撲取りの濡髪長五郎(ぬれがみちょうごろう)と放駒長吉(はなれごまちょうきち)が相撲をとることから命名される。罪を犯し追われる実子、濡髪長五郎と捕りもの役人・継子の南与兵衛(なんよへい)に挟まれた老母お幸(こう)の苦悩と、「夜の探索のみが我が仕事」と、引き窓から差し込む月光の明かりを「夜が明けた」と云い濡髪を逃がす与兵衛とお早(はや)夫婦の情と機微が、引き窓を通し象徴的に描かれている。

歌舞伎の花  ・ 「花子」② 「桜姫」 [白菊」

文化文政期の4世鶴屋南北の傑作
「桜姫東文章」(さくらひめあずまぶんしょう)

吉田家の息女「桜姫」の流転と女性の魂の覚醒という近代的命題のストーリー

桜姫
坂東玉三郎演ずる「桜姫」と弟・「吉田松若」

序幕「江の島稚児が淵」長谷寺の僧が恋人・稚児白菊丸と稚児ヶ淵で入水、白菊丸が死ぬ。
「桜谷草庵」僧は清玄阿闍梨(せいげん・あじゃり)となり、16年後、桜姫の剃髪に立ち会う。桜姫の生まれつき開かない左手が開き香箱が転げ落ちる。香箱(白菊丸の形見)を目の当たりにし、清玄は桜姫が白菊の生まれ変わりと悟る。

吉田家は、1年前、盗賊・信夫の惣太(しのぶのそうた」に家宝・都鳥の一巻を奪われ、弟梅若丸は殺されお家は潰れる。桜姫は盗賊に犯され子を産む。弟・松若丸とお家再興を願うが、桜谷草庵で剃髪、翻意するようにとの桜姫の許婚・入間悪五郎の使い・釣鐘権助(つりがねごんすけ)と会い、腕に彫られた釣鐘を見て、1年前の男と悟り二人は寺域で逢瀬、契りをかわし、寺域を穢した其の罪から桜姫と罪をかぶった清玄(権助は出奔)は追放される。

清玄、白菊丸の生まれ変わりの桜姫、桜姫の想い人・釣鐘権助(実は桜姫を犯し都鳥を盗んだ信夫の惣太)の関係を主軸に、ストーリーは展開する。白菊が桜姫に輪廻転生、清玄と権助は兄弟だった等、因果話を織り込んで、それゆえの愛欲劇となったと種明かしの筋立てで、場面がドラマチックに変転し飽きさせない。

2幕「稲瀬川」(いなせがわ)桜姫と清玄は非人に落とされ、稲瀬川で晒される。
3幕「三囲堤(みめぐりづつみ)」雨夜の闇の内、里子に出された桜姫の赤子を抱いた、破れ衣・破れ傘姿の清玄と桜姫が、互いに気付かずにすれ違って別れる。
4幕「岩淵庵室」(いわぶちあんしつ)本所岩淵庵室で、同じく追放された強欲な僧・残月と桜姫の侍女局・長浦が毒蜥蜴入りの酒(毒酒)で清玄を殺そうとし、落雷で蘇生した清玄は桜姫に因果話を語る。白菊丸の生まれ変わりである事・権助と自身は幼い頃に別れた兄弟であること、とりすがる清玄から逃れた桜姫は権助の後を追い、清玄は権助の掘った墓穴に落ち出刃包丁が喉に刺さり死ぬ。
5幕「浅草山の宿」(やまのしゅく)桜姫は、権助によって小塚原(こずかっぱら)の女郎に売られ、権助はその金で長屋の主に納まる。風鈴お姫(腕に彫った釣鐘が風鈴に見える)と評判をとったが、枕元に幽霊が立つので商売にならんと長屋に追い返される。清玄の幽霊が、桜姫に赤子は実の子と告げる。権助が戻り、酔態で、1年前の吉田家への盗みと、吉田の少将と梅若を殺したことを喋る。求めた仇が恋しい男と知り、桜姫は権助と赤ん坊をも刺し殺す。
大詰「浅草三社祭礼」(さんじゃさいれい)家宝が戻りお家は再興なり、雷門の前で桜姫と松若丸、忠臣達が打ち揃い大円団となる。

参照 桜姫東文章 独立行政法人日本芸術文化振興会・文化デジタルライブラリー
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc15/sakuhin/p5/a.html



姉妹編に「隅田川花御所染」(すみだがわはなのごしょぞめ)

入間家の息女「花子の前」が許婚・松若丸が死んだことで剃髪し、「清玄尼」(せいげんに)となるが、松若はお家再興を願う事情から名を偽り妹・桜姫の婿となっていた。嫉妬で清玄尼は松若を追い、流転の末に悪党猿島惣太(さるしまそうた)の手に掛かり死ぬ。大詰め、悪は駆逐され花子の前の亡魂も成仏する。

写真 (33)
中村福助演ずる「花子の前」後・清玄尼

写真 (10)
中村福助演ずる「清玄尼」と忠臣達

歌舞伎の花  ・ 「花子」

「花子」という名のヒロインに「京鹿子娘道成寺」の白拍子花子

写真 (9)
坂東玉三郎の踊る「京鹿子娘道成寺」の花子

恋しい僧・安珍に振り向かれず、妄執で蛇となり、紀州道成寺の境内で鐘に巻きついて、安珍を焼き殺した清姫の霊が乗り移っていると云う設定。

中啓(扇)の舞・手踊り・鞠歌・花笠踊り・手拭いの踊り(くどき)・鞨鼓(かっこ)の踊り(山づくし)・鈴太鼓を鳴らしながら等、様々の踊りをみせる。

「身代座禅」(みがわりざぜん)の花子は、その姿を終始見せないが、話のキイパーソンになる。

地方に出張して そこで花子とLOVEな関係になった 山蔭右京が
京に上京してくる花子と 逢瀬の為 
持仏堂に篭りたいと 奥方玉の井に願い出て 許可され
太郎冠者に 身替わりをさせ さっさと 花子のもとに すっ飛んでいく

途中様子を見に来た奥方が 身代りの太郎冠者と気付き
切歯扼腕 衾をかぶり 自ら 身替わりになり ご亭主を待つ

甘い逢瀬の余韻で すっかりご機嫌な右京が 酔態で帰宅
持仏堂で 恋の一部始終を 太郎冠者(実は奥方玉の井)に ノロケル
衾をとったら そこにあった顔は・・

終始笑いが絶えない エスプリのきいた 大人のラブコメディーです。

写真+(6)_convert_20130817100537 写真+(5)_convert_20130817100521
故中村勘三郎の山蔭右京    と   坂東三津五郎の奥方玉の井

歌舞伎の動物 馬②・ 「蜘蛛」②・「蝦蟇」(がま)②

近松門左衛門の絶筆が「関八州繋馬」(かんはっしゅうつなぎうま)。

御所を毎夜さわがせる妖怪の黒馬を源頼光が射とめてみると、関東の風雲児、平将門が用いていた旗印「繋馬」の旗指物が見つかり、将門の怨念が復活する予兆を感じさせる

平将門の遺児・将軍良門(よしかど)の妹「胡蝶」が、源頼信に恋慕し、父将門の復讐も忘れて、頼信の妻・伊予の内侍(いよのないし)を悩ませる。平井保昌にうち払われて殺されたその後、怨念が土蜘蛛となって姿は如月姫(きさらぎひめ)へと変化し、軍兵を悩ませたのち、四天王に討たれる。

享保9年に竹本座初演
昭和45年6世中村歌右衛門が復活
平成18年歌右衛門の養子の中村魁春(かいしゅん)が歌舞伎座で上演。

関八州繋馬、如月姫
魁春の演じる「如月姫」実は「土蜘蛛の精」

関東各地に平将門伝説があり、神田明神にあった首塚は、江戸時代に入って大手町に遷座する。

参照「関八州繋馬」と将門伝説 鷲尾 星児氏(芸能研究家・国立劇場)
http://www.clarte-net.co.jp/clarte/04adult/kanhatshu/htmls/washio.html

茨城県岩井市には将門の遺跡が多い。将門の拠点となった土地だから当然である。上岩井の国王神社には木彫の将門坐像が御神体としてまつられている。これは将門の娘の如蔵尼が父の冥福を祈って作ったものと伝ぇられている。近松作品に登場する小蝶は源頼信へのひたむきな恋から仇をうつのも忘れ、頼信の婚姻をさまたげようとする。近松は小蝶の悲しい邪念を生き生きと措いている。死後、執念は土蜘蛛となって猛威をふるう。この小蝶の陰謀で、頼信の弟、頼平に体を許してしまい苦難の道を歩む詠歌の前の忍従の姿は対照的である。頼平の乳兄弟、箕田次郎が主の身代りとなって死ぬ第三段をはじめ、この時代物は人間味にあふれている。頼光伝説も豊かにおりこみ、男女の諸相をなまなましく描いた本作は枯淡とは縁が遠い。奇しくも鶴屋南北の絶筆「金幣猿島郡」も近松と同じ世界をとりあつかって精力があふれている。(引用終わり)

将門の遺児・滝夜叉姫(たきやしゃひめ)が蝦蟇の妖術を使う変化となって、父の怨念を晴らす為、武者の大宅太郎光圀を味方に引き入れようとするが、正体見破られ、嘗て将門が御所とした相馬の荒れ果てた古御所で、対決するのが
「忍夜恋曲者」(しのぶよるこいはくせもの)・「将門」

天保7(1836)年に初演した常磐津舞踊

忍恋夜曲者将門玉三郎の滝夜叉姫
坂東玉三郎の滝夜叉姫と中村獅童の大宅太郎光圀

歌舞伎の動物・「胡蝶」

「蝶の道行」(ちょうのみちゆき)・けいせい倭荘子
お家騒動に巻き込まれて死んだ男女が、死後、になって義太夫節の調にのって舞う。

天明4年(1784年) 大阪で初演・BGMは宮薗節。初世並木五瓶作。
昭和13年 文楽で義太夫節で復活上演
昭和31年 歌舞伎で義太夫節で復活上演。

「保名」では、菜の花畑で彷徨う安倍保名の周りにが舞い飛ぶ。

安名
片岡仁左衛門が踊る「保名」

坂東玉三郎舞踊集6「藤娘」の舞踊に
「藤娘」 松の大樹に巻き付く藤の花房が枝垂れ落ちる中を藤の花の精が踊る。
「由縁の月」(ゆかりのつき) 恋の情趣を描く。
「保名」(やすな) 一面の菜の花の中、亡くなった恋人の形見の小袖を持って、
    狂って彷徨う陰陽師・安倍保名。
「葵の上」光源氏の正妻葵の上のプライド+コンプレックス綯い交ぜの葛藤
     +六条御息所の生霊のアヤカシノ世界
「鐘の岬」長唄の賑々しさ、地唄の優婉さに萩江節(おぎえぶし)が+された
     道成寺舞踊。

荻江節(おぎえぶし)は長唄を母体として発達した三味線音楽の一種。現在では一中節(いっちゅうぶし)・河東節(かとうぶし)・宮薗節(みやぞのぶし)と並んで「古曲」と総称され、1993年に国の重要無形文化財に指定。
河東節(かとうぶし)は、「助六所縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら」のBGM。

参照 芸能花伝舎 古曲
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/entertainments/kokyoku.html

迎え盆の一日

お盆で、久方ぶりの田舎、実家に行く。アスファルトで固められた敷地は殊更に暑く、昔、子供心に遊ぶに嬉しい木陰になり、昼寝のハンモックを結ぶに支柱になった、裏山の杉木立や栗の木が切り倒される前の数十年前が懐かしい。

現世で、利を追っても、墓には物・金を持ってはいけない、人間死ぬときに何を思うか?、五十路に差し掛かると、シミジミと、来し方行く末を思うようになる。老いた父母を久方ぶりに眼にして、愛おしい者も老いやがて存在がなくなるものと、無性に哀しい。父はガンに罹患している。彼等の辿った80年の歳月も儚いものに思える。両親共に、戦争で父や兄を失い、工場動員され学校中退しと翻弄された10代だった。

宝持寺
檀家寺

宝持寺鐘楼
鐘楼 建立実行委員として父や知人の名が刻まれている(虚しい・・)

明和年間の墓石2
明和年間に亡くなったご先祖の墓石

無縁仏
無縁仏の地蔵様

写真 (99)
六地蔵尊

写真 (100)
散歩の道筋の竹藪

懐かしい記憶を辿った、父母と再会出来た、嬉しい、哀しい、盂蘭盆でした。

歌舞伎の動物 「鳩」・「雀」②             「本朝廿四孝」(ほんちょうにじゅうしこう)

「本朝廿四孝」(ほんちょうにじゅうしこう)は、大仰な時代物の中で、話の筋が解りにくい代表格です。武田信玄と上杉謙信の争いが題材の五段物、四段目切の八重垣姫が美しい、「十種香」(じゅっしゅこう)「奥庭」が上演され、まれに、三段目「筍掘り」が芝居にかかる。上杉謙信の娘・八重垣姫がヒロイン・・

明和03年(1766年)1月、大阪竹本座で 浄瑠璃が上演される。近松半二作。

八重垣姫2
「諏訪法性兜」を手にした八重垣姫・六世中村歌右衛門

序章 足利将軍の子が生まれたご祝儀の席で、武田家と上杉家が仲たがいをしていることを諌められる。原因は、武田家の家宝「諏訪法性兜」(すわほっしょうのかぶと)を上杉家が返さないからだと分り、和睦の条件で、武田勝頼と上杉家の八重垣姫が婚約する。

「十種香」八重垣姫は許婚の勝頼が死に(史実は天目山の戦いで織田信長軍に敗れる)、悲しんで回向(えこう)している。父謙信が、花作りの蓑作が武田勝頼であると気付き、蓑作を塩尻の陣に使いに出し、後から刺客を差し向ける。

「奥庭」八重垣姫は諏訪法性兜(すわほっしょうのかぶと)を手に持つと狐憑きの状態になり、父の追手が迫っている事を勝頼(蓑作)に知らせに、氷の張った諏訪湖を駆け抜けていく。冬、諏訪湖が氷り、盛り上がった氷の山脈ができる「御神渡り(おみわたり)」がモチーフ、諏訪神社上社の男神が下社の女神の元に渡る道と言い伝えがある。

諏訪湖御神渡り(おみわたり)
「御神渡り」写真は諏訪市博物館の提供

参照 諏訪湖が氷り 御神渡り(おみわたり)がみられます2013・1・22記事 
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-240.html



三段目「山本勘助住居の段」通称「筍掘り」で、武田信玄の軍師故・山本勘助の二男慈悲蔵(実は謙信の家臣・直江山城守)が母の云いつけで、雪の中筍掘りをしている。軍法の一巻を掘りだそうとしている。それを兄の横蔵が横取りしようとする。その時、が竹藪の雪を蹴り飛ばして飛び立つ。堀りだした箱には、源氏の(足利将軍の)印の白旗が入っていた、という、分りにくいお話です。横蔵は、以降、故父の名前、山本勘助を名乗り、軍法の一巻は弟に渡り、次に会うは敵味方、戦場でと二人は別れる。関が原の戦いで、真田昌幸の長男・信幸が東軍に、次男幸村が西軍についたことを、足利幕府の時代に移し変えたお話でもあります。

歌舞伎の動物 「鳩」・                 「一谷嫩軍記」(いちのたにふたばぐんき)

「一谷嫩軍記」「熊谷陣屋」
写真 (57)
熊谷次郎直実を演ずる中村吉右衛門の「制札の見得(せいさつのみえ)」

源平争乱で、源氏方の武者・熊谷次郎直実は一の谷の合戦で、平家の若い公達「平敦盛」を討ったと見せかけ、我が子小次郎を身代わりにして、その首をいれた首桶を大将・源義経にみせる。後白河院のご落胤である敦盛を助けよと義経に暗に命じられ、我が子を身代わりにした。そうと知らぬ藤の方(敦盛の母)が陣屋で直実に切りかかり、直実が藤の方を制する「制札の見得(せいさつのみえ)」(写真)、直実に諭され、藤の方と相模(直実の妻)は真実を知る。我が子を手に掛け世の無常を哀しみ、直実は僧形となって旅に出る。

一の谷ふたば軍記、熊谷陣屋の幕紋
熊谷陣屋の幕の紋は、が2羽向かい合っている。「向かい鳩」と云う。
「鳩八」とも云う。(八の字に見えるから)

参照 ほうおう2005年3月号 服部幸男著「歌舞伎博物館」鳩より1部引用

歌舞伎の動物・十二支より申(さる)・                「猩々」(しょうじょう)

顔は猿の様な赤色、毛髪も体躯も赤色、一寸見は猿の様であるが、
幼児の鳴き声の様に喋る酒好きの生物を、猩々という。

能の「猩々」から歌舞伎の「寿猩々」(ことぶきしょうじょう)がうまれる。
猩猩
「2人猩々」9代目坂東三津五郎と息子の八十助(やそすけ)(現10世三津五郎)
               撮影・吉田千秋氏

唐土に金山の麓・楊子の里に住む孝行な男・高風が、霊夢をみる。市に出て酒を売れば富貴になれるという。その通りにすると、毎晩、酒を飲みに訪れる男がいる、酔った様子も見せずに、自らを「水中に住む猩々」だと云う。
江の畔で、待ち受ける高風の元に、水の中から猩々が現われ、酒が尽きることのない壺を与えて水中に消える。

故中村富十郎の演じた「寿猩々」(ことぶきしょうじょう)の足捌きに見惚れ、
まるで水上を渡る様なと見たところ、猩々は水中に住む生物と後々知る。
至芸は、解説いらずです。

参照 ほうおう 2005年2月号 服部幸男氏著「歌舞伎博物館」猩々より一部引用

歌舞伎の動物・十二支より亥(いぬ)・「犬」 「藤娘」

大津絵(江戸期に、近江の国大津の追分で土産に売られていた民衆絵画)から抜け出た、笠を被り、藤の枝を手にもった、藤の精の娘が踊る趣向の長唄をBGMにした舞踊が元祖藤娘。

元祖藤娘

写真 (4)
故中村芝翫(なかむらしかん)の踊る「藤娘」

五変化舞踊の最初の踊りが「藤娘」で、踊り終わりに着ぐるみのが出てきて、驚いた娘の鬘や衣裳が脱げて、座頭の姿になる。持っていた藤の枝が杖に替わる仕掛けがあり、そのまま犬と一緒に座頭の所作を踊るのが元祖藤娘。

藤娘
藤娘
   坂東玉三郎の踊る「藤娘」

昭和の初めに、六代目菊五郎が現在の形、松の大木に絡んだ藤の花の房が枝垂れ落ちる下で娘が踊る形にして踊って以来、この型が好評です。

歌舞伎の動物十二支より 卯( う)「兎」・「鷺」(さぎ)

藤娘 鷺娘 蝶の道行など・・花や鳥をテーマにした舞踊があり

鷺娘
雪景色の中で水辺にしょんぼりと佇む鷺の姿が、恋に悩む娘の姿を表象する。
白無垢・綿帽子の娘が静々と踊る。

鷺娘
中村福助の「鷺娘」・前半


後半は、激しい恋ゆえに地獄に落ちて、畜生道で責めに苦しむ鷺が、
羽ばたいて息絶えていく踊りをみせる。

鷺娘2
坂東玉三郎がいま、息絶えんとする鷺を踊る

鷺(さぎ)の清浄な白色と対比されるのが烏(からす)の黒色で
「鷺を烏と言いくるめる」という表現は、白を黒と言いくるめる、無理やりな主張の事。


大きい動物 「虎」 ・「馬」 ・ 「牛」

歌舞伎に出てくる大きい動物、馬・牛・虎は、人間がぬいぐるみの中に入っています。
ども又、虎_convert_20130807094057
「傾城半魂香」(けいせいはんごんこう)に出てくる「虎」

参照 8月5日の記事「歌舞伎の動物」十二支より寅 (とら)・「虎」http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-516.html

絵師狩野元信が描いたこのは、村人が恐れる程恐い顔でない、可愛い虎です。

馬は人2人が入って歩いたり走ったり、視界は見えるのかなど、気になります。
青
「人情話塩原多助」に出てくる太助の愛馬「青」

多助は愛「青」に別れを告げて、故郷を後に江戸の本所の炭屋で働きます。
参照 「人情話 塩原多助1・2」 2012/10/13・14日ブログ記事
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-112.html
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-114.html


このは、上半身折り曲げて人が入ってます。
牛飼い舎人、三三つ子_convert_20130808104614
「菅原伝授手習鑑」の藤原時平の乗った牛車

窮屈な姿勢で、視界が見えるのだろうか???。

参照 7月27日記事 歌舞伎の動物 丑(うし)・「牛」
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-505.html

歌舞伎の動物・十二支より辰(たつ)・ 「龍神」 ②

「祇園祭礼信仰記」4段目の切り「金閣寺」

将軍足利義輝の治世を脅かし、将軍の母慶寿院を金閣寺に幽閉した松永大膳が
天井板に「墨絵の雲龍を描け!」と雪姫を脅す・・
雪姫は手本にする秘書がないと断る・・
「手本はここに・・」と、大膳がを庭の滝に翳す(かざす)と、
水に龍神の姿が現われる・・

金閣寺・龍神_convert_20130807093642
雪姫の左上、滝に龍がみえる 大膳が手にしているのが倶利伽羅丸

大膳が翳した剣は、朝陽にかざすと,不動明王が、
夕陽にかざすと龍神が見えると言い伝えのある、
秘剣「倶利伽羅丸」(くりからまる)
雪舟が唐土(もろこし)より持ち帰ったとされ、
雪姫の父雪村が亡くなってから行方知れず・・

滝の水に映る龍の姿を見て、さては大膳が父・雪村の敵と雪姫は知る。

歌舞伎の動物・十二支より 辰 (たつ)・「龍神」7月30日記事より続く
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-509.html

不動明王自身は、大日如来の使いで衆生救済の剣と縄を持つ戦闘モードの明王様。不動明王の智剣の化身とされるのが、倶利伽羅明王で、石川県と富山県の境の倶利伽羅峠に倶利伽羅不動尊がある。成田不動尊(千葉県)、大山不動尊(神奈川県)と並び、日本三不動尊の一つ。

「倶利迦羅」は、黒く焼けた剣に巻き付いた蛇が剣を今まさに呑み込もうとしている・背景は火炎という過激な不動様で、「黒い龍の巻きついた不動尊像」の意味のインドのサンスクリット語に由来する。倶利伽羅紋々として刺青にもされて信仰されてきた。  (参照 津幡町観光ガイド倶利迦羅不動寺)

参照 ほうおう2007年11月号服部幸男著「歌舞伎博物館」龍と蛇

歌舞伎の動物 ・十二支より 子(ね) 「鼠」

「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)

仙台伊達藩のお家騒動を鎌倉幕府の時代に移して描いた作品。
奥州の足利家の主・「鶴千代」が幼いため、悪臣らが暗殺を企て、お家乗っ取りを企む。
  
   善人             悪人
幼主・鶴千代      VS  大江鬼貫(史実は伊達一族の伊達兵部)
               (おおえのおにつら)
渡辺外記(忠臣・伊達安芸)VS  逆臣家老・仁木弾正(史実は原田甲斐)
                    (にきのだんじょう)
乳母(めのと)・政岡   VS  仁木弾正の妹・八潮
政岡の子・千松             
荒獅子男之助      
(あらじしおとこのすけ)
管領・細川勝元(史実・板倉内膳正) VS  管領・山名宗全(酒井雅楽之守)
                    &北の方・栄御前

仁木弾正は実悪(じつあく)といわれ、顔を白く塗り、燕手(えんで)と呼ばれる鬘(かつら)をつけ、妖術を使いに化けて、血判状の巻物を奪う。床下で、忠臣・荒獅子男之助が仁木弾正と対決する。スッポン(花道七三の処にある穴)からドロドロ太鼓の音と共に、巻物を加えた仁木弾正が現われるのが不気味。

伽羅先代萩、仁木弾正
    市川猿之助の仁木弾正

『ストーリー』
花水橋 殿様が高尾大夫に放蕩し、蟄居。
竹の間 乳母・政岡が幼主・鶴千代を守っている。
御殿  政岡が毒殺を恐れ、茶道具で飯炊きする。「飯焚き」(ままたき)の場
    山名宗全の北の方・栄御前の土産の毒饅頭を鶴千代の身代わりに、
    千松が食べて、その無作法を咎める口実で、八汐が刺し殺す。

八汐、伽羅先代萩
毒饅頭を食べた千松を 八汐が刺し殺す

床下  仁木弾正は妖術を使い、鼠に化けて、悪人一味の血判状の巻物を
    咥えて逃げる。
対決  幕府で評定がなされる。
    一旦は、山名宗全により鶴千代側が不利となるが・・
刃傷  細川勝元により逆転勝訴・
    (史実は切れた原田甲斐が、伊達安芸を切り付け、駆けつけた忠臣らに返り討ちにあう。)勝元によって家督を保証され、忠臣家老・渡辺外記(伊達安芸)は深傷をおいながら、礼の舞を舞い力尽きる。

歌舞伎の動物 ・十二支より寅 (とら)・「虎」

昨夜、国立劇場の音(ね)の会(国立劇場研修生の音曲方の会)の発表で、
「傾城半魂香」(けいせいはんごんこう)を観ました。 
半魂香は死者の魂を呼び戻すといわれる香の事。題名の由来は
将監の娘が落剥した父母の為に傾城となり、絵師狩野元信との恋が悲恋になった故・・。

一幕「土佐将監閑虚居の場」(とさのしょうげんかんきょのば)
  通称「ども又」(どもりの又平の事)
傾城半魂香
   中村吉右衛門の「浮世又平」

吃音(どもり:現在はこの云われ方は慎まれる)の絵師・又平(またへい)が吃音ゆえに、師匠・土佐将監(とさのしょうげん)から、土佐の名字を名乗る事を許されず、弟弟子の修理之助(しゅりのすけ)に先に名字が与えられたことを苦悩し、夫に替わりあれこれ言葉は達者な女房・お徳とともに、自害しようとする。

お徳が庭の手水鉢に又平の絵姿を描き残す様勧め、又平が裏の石面に描いた絵が、手水鉢の表の石面に浮き出る。師匠将監が座敷奥からでてきて、又平の絵の技量を認め、又平に土佐光起(みつおき)の名を与え、救援を求めてきた狩野雅楽之助の元に、さらわれた六角家の姫を助ける使者として又平を遣わす。

又平は、節ある言葉はどもらないと、お徳の打つ小鼓に合わせて大頭の舞(だいがしらのまい)を洒脱に踊り喜び勇んで出立する。この舞がなかなかに見事。

ベースに六角家のお家騒動があり、姫がさらわれ、仕える絵師・狩野元信が謀反人に捉えられ柱に縛り付けられ、元信が自身の肩を食い切って、滴る血で襖に描いたが悪人たちを追い散らす。その虎が将監閑居の周辺の竹藪に現れ、元信が描いた虎と察した将監が、騒ぐ村人の前で、弟子修理之助に絵筆で虎をかき消させる。雪舟の孫娘・雪姫が桜の花びらを集めて描いた鼠が、縄をくいちぎって姫を逃がしたのと同様の趣向。

ども又、虎_convert_20130807094057
中村蝶之助演ずる修理之助が絵筆で虎をかき消す

研修生の皆様の技量の高さと、若さ溢れる生き生きとした芸に脱帽・・。
吉右衛門の「ども又」が、くどく油滴る演技の様に錯覚を覚えた、
清涼な一場でした。

三味線       大夫      浮世又平   中村又之助
豊澤勝二郎    竹本翔大夫   女房お徳   中村京妙(きょうたえ)
鶴澤祐二     竹本司大夫   土佐将監光信 中村吉三郎
鶴澤翔也     竹本直大夫   修理之助   中村蝶之助
                 狩野雅楽之助 中村吉六
                 将監北の方  中村京紫(きょうし)

東海道品川宿 

昨日、品川から京浜急行線に沿って、昔の東海道の細い道筋・北品川を歩いてみた。昔、遊郭があっておおいに賑わう、日本橋から出立して街道一番目の宿場。

品川宿
品川宿 道標

品川宿履物や
東海道沿い 古い造りの履物屋「丸屋」

品川沖で獲れた海苔を売る老舗「品川屋海苔店」は新しい建築になっていた。

成田山品川講事務所
成田山詣での講の社務所

高杉晋作らが、密議をした「土蔵相模」跡は、ビルになっている。

品川宿舟宿2
品川宿 船宿


帰り道の高輪大木戸は既に薄暗くて写真に撮れない。安藤広重の浮世絵で高輪を観ると

高輪の名月
高輪の名月

東都八景高輪秋月_convert_20130805074916
東都八景高輪秋月


東都司馬八景高輪帰帆_convert_20130805080514

東都司馬八景高輪帰帆


同じく月を望んだ両国橋の橋の根元辺りの、ちょき舟や漁をする舟の光景、
昔の品川と重なる。現在は釣り舟・屋形船が隅田川を行きかう。
両国の宵月
両国の宵月

ちょきぶね【猪牙舟】とは、江戸時代、屋根のない舳先(へさき)のとがった細長い形の小舟。江戸市中の河川で使われ、特に、浅草山谷(さんや)にあった新吉原へ通う遊客に多く用いられた。山谷舟。

歌舞伎の動物 ・十二支より 子(ね) 「鼠」

「祇園祭礼信仰記」(ぎおんさいれいしんこうき)「金閣寺」
金閣寺、雪姫松永大膳
金閣寺を背に雪姫・中村福助 と 松永大膳・坂東三津五郎

幕府に謀反を起こした松永大膳は、足利将軍の母・慶寿院を二階に幽閉し、自らも金閣寺に立てこもる。雪舟の孫娘・雪姫を口説くが、嫌われて、雪姫を桜の樹に縛り付ける。雪姫が足許の桜の花弁を集めて、足指の先でネズミの姿をかたどると、生きた鼠になって雪姫の縄を食いちぎる。(爪先鼠(つまさきねずみ)

金閣寺
平成15年「金閣寺」の雪姫を演ずる故中村雀右衛門

桜の木をよじ登って此下東吉(このしたとうきち)(実は、小田春永の家臣・真柴久吉)が、二階の慶寿院を助け出して、ハッピーエンド。

雪姫が絵師で、桜吹雪の中、描いた鼠が本物になり雪姫を助けるお話し。

雪姫は三姫といい格の高いお姫様の役の1つで、他に

「鎌倉三代記」の北条時政の娘・時姫
「本朝廿四孝」(ほんちょうにじゅうしこう)の上杉謙信の娘・八重垣姫

 八重垣姫2
「狐火」八重垣姫を演じる故6世中村歌右衛門

歌舞伎の動物 ・「鷹」

鷹、楼門五三の桐
平成11年歌舞伎座・17世市村羽左衛門の石川五右衛門と鷹

豊臣秀吉が文禄1592~3年・慶長の役1597~98年で朝鮮半島に攻め込み、明朝鮮連合軍はぼろ負けする。そのダメージで明は1644年に滅びる。

『楼門五三桐』『さんもんごさんのきり』二幕目の一場「南禅寺三門の場」
      派手やかなBGM大薩摩が入る。(『五七の桐紋』は豊臣家の紋。)
盗人石川五右衛門が大陸明の12代皇帝神宗の臣下宗蘇卿(そうそけい)の遺児だったと云う設定のお話し。

舞台一面に 煌びやかな南禅寺山門が設えられ 高い欄干の上にて、百日鬘、どてらを纏った石川五右衛門の名台詞は 煙草を呑みながら、四方を眺めつつ

「絶景かな 絶景かな。
春の詠めは値千金とは小さなたとえ、この五右衛門が目からは万両。 
もはや日も西に傾き 誠に春の夕暮の桜は 取りわけ一入(ひとしお)。 
ハテ、麗(うら)らかな 眺めじゃなア。」
と言う。

が五右衛門に片袖を落とし飛び去る。その片袖には 「大明国十二代神宗皇帝の臣下 宗蘇卿(そうそけい) 遺言の事」 とあり

「宗蘇卿が密かに日ノ本に渡海し、皇帝の怨敵真柴久吉(豊臣秀吉)を狙わんと世を忍ぶうちに 出来た子が我であり、実父宗蘇卿は謀反露見して果てた。 自身は、武智光秀(明智光秀)の養育に預かり、成長し名は惟任左馬五郎(これとうさまごろう)。しかるに、養父光秀が、小田春永(織田信長)を討ち取り、四海を掌握しながら、わずか三日にして、久吉がために亡ぼされ、無念の死をとげ給うた。」と読み知る。

石川五右衛門が釜茹でになった故事に このような由来を脚色をし 
実父養父ともに 仇は真柴久吉と知った、五右衛門(惟任左馬五郎)は

「遺恨重なる真柴久吉、たとえこの身は油で煮られ、肉はとろけ、骨はししびしおになるとても 父の怨敵 今にぞ思いしらせてくれん」
 
南禅寺山門がせり上がり、1階部分が現れる。
真柴久吉 巡礼の拵えにて登場 山門上を見上げ

「石川や浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ。」
「順礼にご報謝」


双方見合わせ、柝のかしらが打ち付けられ 幕になる。

ブログ2012.10.25(Thu)記事 「楼門五三桐」(さんもんごさんのきり)名台詞
http://http://imagica.blog.fc2.com/blog-entry-127.html

歌舞伎の動物 ・ 「蜘蛛」

蛇と並んで嫌われることの多い動物「蜘蛛」

菊五郎家の「新古演劇十種」の人気演目に「土蜘蛛」
蜘蛛糸梓弦くものいとあずさのゆみはり_convert_20130801102346 土蜘蛛・菊五郎_convert_20130801102316
蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)中村鴈治郎と「土蜘蛛」尾上菊五郎

妖怪変化の土蜘蛛を源頼光と四天王が退治する伝承から、能「土蜘蛛」が出来た。さらに、市川団十郎家の「歌舞伎十八番」の勧進帳に対抗して、5代目尾上菊五郎が長唄舞踊「土蜘蛛」を考え、河竹黙阿弥が作、明治14年、新富座で初演。

病で臥せっている源頼光のもとに典薬頭(てんやくのかみ:宮中の医師)の使いで、侍女胡蝶(こちょう)が薬を持参する。その後、僧・智疇(ちちゅう)が現われるが、実は葛城山の土蜘蛛の化身だった。頼光は名刀・膝丸で切り付け応戦、四天王が土蜘蛛の後を追い仕留める。暗い照明を落とした舞台で、僧・智疇が土蜘蛛に変化し、千筋の糸を放つ様が、幻想性があってよい。名刀・膝丸を以降、蜘蛛切丸(一説に鬼切丸)と呼ぶ。五代目菊五郎が、能の金剛流から教えを受けた。

菊五郎、土蜘蛛
僧・智疇(ちちゅう)実は土蜘蛛の精・尾上菊五郎

(左)「蜘蛛絲梓弦」(くものいとあずさのゆみはり)
明和2年(1765年)中村座初演「振積花二代源氏」(ふりつむはなにだいげんじ)→天保8年「来宵蜘蛛線」(くべきよいくものいとすじ)→明治4年「蜘糸宿直噺」(くものいとおよづめばなし)(常磐津)→「蜘蛛の糸」・「蜘蛛絲梓弦」と改訂。

源来光の館で宿直する、家来の渡辺綱と坂田金時が酒盛りをしながら百物語をすると、変化が現われる。切り髪姿の禿(かむろ・遊里で将来大夫を目指して教育される童女)が茶台に茶を載せて現われる。次に、三味線背負った仙台座頭(せんだいざとう・仙台訛りで浄瑠璃を語る芸人)が、田舎踊りを踊り、奥浄瑠璃を語る。続けて、一つ目の豆腐小僧、雪見灯篭の化け物が現れる。頼光の寝所では、恋人の千鳥の前の亡霊が傾城薄雲となって現われるが、切り臥せられスッポンに消え、やがてスッポンからせり上がった蜘蛛の精が、土蜘蛛に変化し、四天王(渡辺綱・坂田金時・卜部季武(うらべのすえたけ)、碓井貞光(うすいさだみつ)の4人に退治される。

蜘蛛糸梓弦くものいとあずさのゆみはり
左から坂田金時・中村翫雀と碓井貞光・片岡愛之助 右は禿・中村鴈治郎

参照 ほうおう2007年7・8月号服部幸雄氏著「歌舞伎博物館」・蜘蛛

プロフィール

imagica

Author:imagica
種別 生物
趣味 散歩と文楽と歌舞伎
文楽歌舞伎狂言の非日常性に昇華された人間性を感じます。日々のつれづれを 舞台に投影したり政治に絡めたりして書いています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
招き猫
こびとさんの時計

ふたりに触れないで~

カレンダー
07 | 2013/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR